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2006年12月14日 (木)

木枯の句

俳句は詩である。世界で最も短い詩である。Photo_395
そして、詩であるからには叙情がなければならぬ。詩と散文を分かつものは叙情なのだから。
ところが、今朝の句は「凩や辛い仕事を面白く」。

叙情が無いのだなあ。をかしはあっても叙情が無い川柳句であった。しかしまあ、「辛い仕事を面白く」は思い出の言葉であるから記録に残すことにする。類語に「自分には甘く人には厳しく」がある。

 木がらしや目刺にのこる海の色       芥川龍之介
 海に出て木枯帰るところなし         山口誓子

木枯の句といえばこの二つが双璧である。誓子の句は戦時中に作られたもので、作者自身は「戦争の真最中であつたから、私は特攻機を悼む心を木枯に託したようである」と述べているようだ。特攻隊とは独立に鑑賞され、歴史に残る秀句と思う。

一方、芥川の句は詩人の目によってのみ生み出される句である。「
木がらし」「目刺」「海の色」が醸成する和音を聴いて音楽を感じる句だ。

俳句は言葉による音楽だとつくづく思う。音楽をつくる気持ちでひねらむか句。

※画像はドビュッシー「海」@カラヤンのジャケット。Fuji-tv ART NET:Dragon's Ear 龍の耳から勝手拝借/感謝です。
 

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