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2006年12月 1日 (金)

十二月の句

十二月が来てしまった。早いものである、などとありふれた感慨である。Photo_352
とはいえ、年が明ければ2007年。みんな平等に齢をとる。時間だけは平等である。

さて、今朝の句は「世間虚仮こけたらあかん十二月」。
聖徳太子が世間虚仮と言ったそうだけど、どんな文脈で言ったのだろうか。ネット検索してみた。

この言葉があるのは中宮寺の天寿国繍帳である。
天寿国繍帳は、推古天皇の孫で廐戸皇子(聖徳太子)の正妻であったといわれる橘大郎女が推古天皇に願い出て作らせた刺繍と伝えられている
橘大郎女が「我が大王の所告(のたま)いけらく『世間は虚仮にして 唯仏のみ是れ真なり』と其の法を玩味(あじわい)みるに 我が大王は 応(まさ)に天寿国の中に生まれましつらんとぞ謂(おも)う 而るに 彼の国の形は眼に看がたき所なり 稀(ねが)わくば図像に因りて大王の往生したまえる状(さま)を観(み)んと欲(おも)う」と願い出た経緯が
天寿国繍帳に縫い込まれていて、これにより「世間虚仮、唯物是真」が太子の言葉として後世に伝えられるようになったのである
つまりは、伝聞に過ぎない。しかし、難しい政治情勢を生きた太子の諸行無常感をよく表現している言葉ではある。世間虚仮だけではなく、後半の唯仏だけが真実というのも合わせて覚えておこう。

さて、十二月の句をいくつか引く。
 十二月八日の霜の屋根幾万     加藤楸邨
 浚渫船杭つかみ出す十二月     秋元不死男
 仲見世の裏行く癖も十二月     石川桂郎
 事務服の吹かれ走りや十二月    草間時彦

そうか。十二月は師走+太平洋戦争開戦日であったか。月を同じくして。防衛庁の省への昇格も(民主党迷走の結果)本決まりのようである。安倍政権いまだ支持率高し、そして、大東亜戦争も国民の支持なくしてあらず。
そこで、もう一句「逆コース死語となりけり十二月」。

※写真は中宮寺の菩薩半跏像である。二人の菩薩から勝手拝借/感謝です。
青年よ銃をとるな。 

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