火事の句
今日の二句目は「重機にて更地となれり火事の家」。
先月、ご近所で火事があった。夜、しきりにサイレンが鳴るのでどうしたかと思いながら寝たけれど、翌朝、たまたま通りかかったら消防署の車が止まっていて検分か何かしていた。二階が焼け落ちていて、隣家への延焼は免れていた。ご近所の家も、火事のお宅も大変だったろうな。タバコの不始末だったそうである。怪我人が出なかったのが不幸中の幸いだ。
暗黒や関東平野に火事一つ 金子兜太
女待つ見知らぬ町に火事を見て 上田五千石
消防車行きてすぐ消ゆ奈良の火事 右城暮石
やがては至る晩年遠く火事一つ 有馬朗人
上田五千石という名前から古い俳人ではないかと思っていたが、昭和8年生まれであった。「万緑や死は一弾を以て足る」は印象に残る句である。その他「秋の雲立志伝みな家を捨つ」などがある。平成9年急逝、享年63歳。
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