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2006年12月11日 (月)

冬芽の句

言葉を知ることが逆に、景色を見せてくれる、発見につながる。「冬木の芽」を知って、周Photo_28 りを見渡すと辛夷に立派な冬芽あり。こういうのを存在論的経験というのだ。
そこで今日の三句目は「冬芽立つ辛夷の枝に闘志燃ゆ」。

「闘志燃ゆ」は「春風や闘志いだきて丘に立つ」虚子への挨拶だ。いったい、何に対して闘志燃えるのか、自分でもわからないけれど。ついでに虚子もう一句「これよりは恋や事業や水温む」。虚子は今風にいえば俳句ベンチャーである→中村裕「やつあたり俳句入門」参照。この本で「戦犯」的立場にあるのが高浜虚子で、彼を扱った章が一番面白い。俳人としては希有な経営センスを持った虚子の「活躍」ぶりが、彼に批判的である著者によって、大変生き生きと書かれている。魅力ある悪役という感じなのだ。

 冬芽粒々水より空の流れゐつ       野沢節子
 冬の芽や目礼せしが思ひ出せず     原田種茅
 冬木の芽水にひかりの戻りけり      角川照子

※写真は壮年の虚子。虚子記念文学館から勝手拝借/感謝です。

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