歳晩の句@歳晩や寝床でほぐす夫婦仲
短歌と違って俳句のいいところは、一般論句とか虚構句を作りやすいことだ。
思うに、徹底的に私歌である短歌では一般論・虚構を詠いにくい。その点、俳句は<私>から距離を置き易いのである(と俺が勝手に思っているだけなのかもしれない)。そこで今日の投句納めの句。
歳晩や寝床でほぐす夫婦仲
俳句のつもりでもこれは川柳だろう。俳句(たとえ虚構句想像句であっても)と川柳の違いは、作者の生活の中から生まれたか否かにあると思う。ときどき俺は川柳句が俺の落ち着きどころではないかと思ったりする。たかだか百二十ぐらいしかひねっていないけれど。
歳晩やトラック滴るまで洗ふ 山口誓子
歳晩や火の粉豊かの汽車煙 中村草田男
赤い灯のともり揃つて年暮るる 角川源義
小鳥屋は小鳥と居たり年の暮 林 翔
生活の中から出た句かどうかが、詩になっているか否かの分岐点だ。反省。
※写真は瀬戸内寂聴。今年の紅白の特別審査員を務めるそうだ。第57回 NHK紅白歌合戦から勝手拝借/感謝です。
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コメント
来年の正月は喪中のため、やりませんので
自宅以外のところに居る予定です。
新年の挨拶は元日には出来ないと思いますから
早いですが、ここに書いておきます。
今年はお世話になりました。来年も、よろしく。
1/1付けでコメントを置いておいて下さい。
投稿: sohya | 2006年12月30日 (土) 午前 08時14分
こちらこそ、お世話になりました。
本年もご指導よろしくお願いいたします。
投稿: 土曜日の各駅停車 | 2006年12月30日 (土) 午後 05時14分