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2007年1月31日 (水)

梅の句@第二弾

第一弾は「蕩尽のまだ余命あり梅一輪」だった(引用した波郷の句にミス発見し訂正済Photo_568 み)。

 いつまでも大人になれず梅ひらく
 梅ひらく水面に落とす紅き影
 紅白梅睦み居りたる斜面かな

一句目を「いつまでも男の子なりけり梅の花」に直してみたが、初案に戻した。では「少年のまなこ清けく梅紅き」はどうかと思ったが、これもいじりすぎと判断して没。素直な句が俺のとりえと自己納得させてはいる。
この句は、永田耕衣という96歳まで生きた俳人に「少年や六十年後の春の如し」という不思議な句がある。でもこれは真実なのだ。少年は六十年後の春に、再び「少年」の感性を取り戻すに違いない。に激しく同意するものである。

二句目三句目は今朝のWalkingで得た。梅を見むとてコースを変えて写生(自信を持ってこう表現する)した。特に三句目は自信あり(誰も言うてくれへんから自分で言う)。これも耕衣近海に鯛睦み居る涅槃像」を意識した句だ。この句にはエロスを感じてしまう。生(エロス)は死(タナトス)とともに古来語られてきたが、耕衣は俗語を駆使してその世界を詠んだ。に俺も同感である。まことに俳句とは言葉のネットワークだ。

 
むめがゝにのつと日のでる山路かな   芭蕉
 白梅や老子無心の旅に住む      金子兜太
 多摩の山左右に迫りて梅の里     高浜虚子
 天曇るつめたさに触れ梅ひらく    鷲谷七菜子

コピペしたら字体が変わってしもうた。元に戻す方法わからず。→表示させたら大丈夫だった。入力/編集画面のみの問題か。

ああ、ついでに短歌一首。

 冥土へは句歌を土産に持ち行かん言葉に優る財のありや

※画像は演劇倶楽部『座』 - 過去の公演実績「少年探偵団」から勝手拝借/感謝です。

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