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2007年1月22日 (月)

戦後を知らない子供たちに良書

俺は60年安保のとき、小学6年だった。「アンポ反対、キシを倒せ」とデモの真似をして学Photo_537 校の廊下を練り遊んだことを記憶している。
そして70年安保はサボリ大学生。騒動を横目に名曲喫茶とパチンコの日々だった。
しかし、それもこれも昔の話。アンポって何?の時代である。だから戦後民主主義などという言葉も全く、光を失っている。三池闘争なんて何のことかわからんだろう。

そんな「戦後を知らない子供たち」に小熊英二「〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性」966ページ だよ、両手でないと持てないよ。
著者はこの本の中で戦後、ナショナリズム(愛国)と民主主義が最も幸福な接近を示した時期は60年安保だと語っていると思う。「祖先の活躍に心躍らせ、失敗の歴史にも目を向け、その苦楽を追体験できる」という本を書いてやろうというのが執筆動機のようだから、愛国主義vs民主主義という対立軸になっているのだろう。

でもなあ、俺は、愛国心は実は愛個心。だから、愛国心と愛国心はぶつかり合う。そのときにいかに平和を守るかという問題が発生する。と考える。そしてどうせ愛個心ならば国などという狭い枠にとらわれないで世界市民になろうよ、安倍ちゃん。美しい国などと言わずに美しい世界にしようよ。
だから、対立軸は民主vs愛国ではなくて、世界主義vs国家主義だよ、小熊ちゃん。更には自由主義vs民主主義でもある。民主主義は多数に名を借りて少数者の自由を抑圧するのだから。

まあ、それはともかく良書であった。
最後にこの本からエピソードをひとつ。戦艦大和は何故、片道燃料特攻を行ったか。
天皇に特攻飛行機作戦の報告を行った際に、天皇から「航空機特攻だけで十分なのか」とご下問があり、その場で咄嗟に「艦隊も行います」と海軍軍令部総長が応えて急遽作戦実施となったそうである(第五航空艦隊司令長官の宇垣纏中将の『戦藻録』には、天皇が「海軍にはもう艦はないのか」とポツリともらした言葉が、大和特攻の決め手になったという憶測が綴られている)。
こんなアホな国にしたらアカン。無責任天皇制+秀才官僚制とそれに寄生する人々(知識人も大衆も)が大日本帝国を滅亡させた。不二家も三洋電機も同様である。

私たちは扇動されやすいのである。だから、理念(例「諸国民の公正と信義」は信じて現実(例:国家権力、メディア)は疑う。疑い続ける。それで頃合のバランスがとれると俺は思う。思想=信じること(正義)+疑うこと(真理)である。

Mammo.tv  今週のインタビュー(2002.04.01-08号 Part2) 小熊 英二 さんから勝手拝借/感謝です。

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