若菜野の句@若菜野をひとり歩みし少年期
一句一章で切れがない句。
若菜野をひとり歩みし少年期
詠んだ本人もカタルシスを感じない句である。短歌にして七七をつけたろかと思うくらい言い足りなさが残るのだ。でもまあ、人生、そんなものか。
若菜野に昔男ぞなつかしき 伊藤松宇
若菜野や雪靄あがるひとところ 服部嵐翠
若菜野や八ツ谷原の長命寺 石田波郷
八ツ谷原は練馬区谷原町のあたりと思う。波郷は1958年、45歳で谷原に新居を建築し転居した。以来、椿を愛した。「ひとつ咲く酒中花はわが恋椿」波郷。
もうひとつわが愛する波郷の絶唱「柿食ふや命あまさず生きよの語」。
写真は椿を愛する波郷。風鶴山房:波郷の足跡から勝手拝借/感謝です。
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コメント
私はこの、少年と若菜野の組み合わせの句が大好きです。
(もと)少女としては、こんな爽やかな句はとても思いつかないでしょう。うらやましいです^^
私は一句一章の句ばかり出来てしまいます。
なかなか「切れ」が創れません。
無理して作ろうとすると不自然になって窮してしまい、
「もういいや、自然体で!」と開き直ってしまいます^^;
だからいつまでも上達できないのでしょうね。
また遊びに来させて下さいね。勉強になります。
投稿: 南風子 | 2007年1月15日 (月) 午後 04時20分
なるほど。少女のほうからはそんな風に見えるのですか。過分なお褒めの言葉、恐縮です。
私はどちらかというと二句一章の方が多いかなあ。12音が浮かんで、季語を探してくっつけて一丁あがりという安易さがときに嫌になります。
ともかくもまあ、石の上にもまず3年でしょうか。一年に千句、三年で三千の石を積み重ねてからと思っています。
ほめたりけなしたりどうぞご自由に、のびやかに遊んでやって下さい。
投稿: 土曜日の各駅停車 | 2007年1月16日 (火) 午前 04時43分