冴ゆの句@朝焼けに月は天心富士の冴ゆ
朝焼けに月は天心富士の冴ゆ
「朝焼け」「月」「富士」と盛り込みすぎ。「半月の天空にあり富士の冴ゆ」の方がいいのかなあ。しかし、半月が気に入らぬ。七日月とでもするのか。誰か添削してくれぬか。
ともかくも駄句である。人生全て練習と言い訳をする。
そうそう、初案「冴ゆる」だった。これは連体形ではないかと投句寸前に気がついて修正した。最近、池田俊二「日本語を知らない俳人たち」を読んで四段活用、上二段活用等を勉強しなおした。例)「足りず」は口語、「足る」は四段活用動詞だから「足らず」が文語としては正しい。
俳句は短い。短いから文語にならざるを得ない。加えて「や」「かな」「けり」切れ字は必須だから、文語も必須。だから、歴史的仮名遣いも必須となる。例外的に口語句もひねるけれど。
冴ゆる夜のこゝろの底にふるゝもの 久保田万太郎
冴ゆる夜の柱の鳴りし耳の底 中野ゆたか
冴ゆる夜の抽斗に鳴る銀の鈴 小松崎爽青
机上冴ゆけふ一日を拠らざりし 大野林火
富士に「冴ゆ」を使えたのを以って満足とせり。
画像は富岡鉄斎「大富士嶽」。鉄斎も昨夜、迷宮美術館でやってた。
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