熱燗の句@世を拗ねず恨まず舐めずお燗酒
なにせ一年一回一升瓶だから俺にとって日本酒は貴重だ。
そこで、熱燗の句。
世を拗ねず恨まず舐めずお燗酒
「文明やレンジでチンとお燗酒」とするのだが、矢張り風情がない。あの、引っ掛けてお燗する入れ物はなんていうのだっけ、と検索したらわかった。ちろりである。しかし、高いなあ。それに面倒だ。やっぱり、レンジでチンしよう。
熱燗にうそもかくしもなしといふ 久保田万太郎
熱燗や食ひちぎりたる章魚の足 鈴木真砂女
熱燗の夫にも捨てし夢あらむ 西村和子
熱燗のいつ身につきし手酌かな 久保田万太郎
万太郎全句集を図書館から借り出して読み始めた。気に入った句は歳時記に書き込んでいる。手書きで文字を書くなんて滅多にないことだ。これも俳筋力鍛錬なり。
ところで、掲題句は肯定と赦しの哲学@スピノザの影響下のものである。自己を赦せ、神を赦せ、他者と社会を赦せ。それが己れの心の平安になるとスピノザは語るのである。
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