春の星の句@春星や希望なけれど生きてをり
実感句である。
春星や希望なけれど生きてをり
初案「春星や希望あらずば生もなし」だった。皮を剥いて俳味をまぶして本句となった。言 葉はつい観念的に使い勝ちだと反省し、スローガン句から抜け出すことができた。
乗鞍のかなた春星かぎりなし 前田普羅
火の山の太き煙に春の星 高野素十
春の星またたきあひて近よらず 成瀬櫻桃子
盛り場の裏くらがりに春の星 福田蓼汀
俳句の基本は物を詠むこと。掲題句にはそれがない。反省。
ところで、普羅は山を愛した俳人。同じ春星で「春星や女性(にょしょう)浅間は夜も寝(い)ねず」がある。
※画像は乗鞍・畳平 (まぐろのめだま)から勝手拝借/感謝です。
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