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2007年2月 2日 (金)

「新左翼」の要件(オッサンオバハンにも理解して貰えるように)

個人主義「新左翼」宣言してしまったので、旧左翼(いわゆるサヨク)と何処が違うのか、何を理念(価値→要件)とするのかを明らかにしなければならない。対立軸は国権vs民権だけではオッサンオバハンに理解してもらえないからだ。

そこでまず、サヨクが批判の対象としている新自由主義(レーガン・サッチヤー・中曽根・ブッシュジュニア・小泉)をちょっぴり分析してみよう。彼らが展開した政策は別にして、その理念は次の三点にまとめられると考える。

(1)拝金主義(帝国主義)
金のためなら戦争は厭わないということだ。特にブッシュ。米帝(ウォール街×産軍複合体)の利益のためにイラク戦争を引き起こしたのだから。ハリバートンを例証に挙げるだけで十分だろう。

(2)市場原理主義
弱肉強食、格差拡大とサヨクが批判する点で、新自由主義の核とされている。ただ、ここは(1)と違って全面的批判の対象とするべきではない。なぜなら、個人が目的・国家は手段という自由主義立憲主義及び法の支配)までおしなべて批判の対象とすることになりかねないからだ。また、市場に対する政府の介入は必要最小限に止めるのが結局は人民の利益につながるからだ(この点、サヨクは間違っている)。
要するに、格差を固定化し経済縮小再生産になるまでに市場を放置するべきではなく、その点で無制約な新自由主義は理念として批判されるべきである。現在の日本は格差固定化されデフレに逆戻りする危険性がある。理念ではなく政策的に放置すべきではない(特にニート等若者及び教育問題)。ただし、安倍教育改革のごとく統制強化で解決しようとするのは失敗確実だ。
ここはつまりは、小さな政府か大きな政府かにつながる点であるが、理念としては小さな政府、政策的には例えばケインズ政策も福祉国家もマネタリズムもありとして柔軟に考えるべきだろう。ちょうど9条問題と似ている(理念は絶対平和、政策は柔軟外交)。

(3)国家主義(共同体幻想→自国自文化中心主義)
これがアングロサクソン流新自由主義と日本型と大きな違いが出る点だ。例のグローバルスタンダード論なんかとあいまってバブルの失敗を日本型資本主義のせいにする議論だ。赤信号をみんなで渡ってバブルを引き起こしたから、今度は一億総懺悔、みんなで反省しよう、アメリカ的社会にしなくっては日本は立ち直れないという不届きな議論だ(筆者はバブルの失敗は共同体が個を抑圧したために社畜化した個の集団が引き起こしたものだと考えている)。
この共同体幻想の上に自己決定権・自己責任原理が罷り通って、敗者は市場から速やかに退出すべきだという竹中流言説が日本型新自由主義を形成している。克服すべきは国家主義と結合した日本型新自由主義なのだ。(自己決定権・自己責任原理の虚偽性については小松美彦「自己決定権は幻想である」に教えられた。別稿参照

以上を考え合わせると「新左翼」の要件(理念的価値的枠組)は次のようになる。

(1)反帝国主義
金のための戦争は許さない。米帝多国籍資本は市場のルールを守れ。政官財癒着(日本に限らず。アメリカ大統領選挙運動で使われる莫大な費用は誰が出してどう回収しているのか)が諸悪の根源だ。

(2)自由主義(立憲主義・法の支配)
理念は小さな政府。だから地方分権による自治体民主主義・自己統治を基本とする。徴税権を地方に移管して中央政府への実績反映上納制にするぐらいのことをしてもよいのではないか。中央支配の打破が公的部門改革につながる。小泉安倍改革なんどはちゃんちゃら可笑しい。

(3)多元主義・世界主義
ミーイズム、自国一国主義が日本をダメにした(ロシア革命の失敗も同じ)。目指そう世界連邦共和国。日本国憲法はその先駆けだ。

以上が「新左翼」の理念・価値である。これをどう実現していくかは政策的問題。妥協も戦術も心ならずも裏切りもあるだろう。しかし、理念を掲げていればいつかは勝利する。それが理想的現実主義(多分、スピノザもそうだった)である。左翼よ、復活せよ。自由こそが左翼の目指すべきところなのだ。

※哲学に興味がある方は私の世界三層構造論(価値世界⇔論理世界⇔事実世界)+スピノザをお読みください。価値(理念)と現実(論理)を区別することが大切だと私は考えています。

最後まで読んで下さって感謝いたします。あなたにはきっといいことがあります。

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コメント

スピノザ・・哲学はやっぱり苦手です・・
(1)反帝国主義
(2)自由主義(立憲主義・法の支配)
(3)多元主義・世界主義

 大同小異はあるけど賛成。
 でもアメリカばかりが悪ではないと思います。アレだけの国力を持ちながら、極悪に墜ちないだけマシかと(笑)
 その帝国も、ブッシュも大転換ですね。私の妄想では、本当のボスが儲け疲れたんで、次のネタを投下したのかと考えております(笑)・・

 少しマジな話では、徴税機構は1元化して税の種類を減らしてもらいたい・・税種の数だけ妙な取り巻き団体がいてなんかきな臭いですからね。所得、消費税は、原則、地方が徴収し、地方の力量に応じた率で、税を国に上納し、交付税を廃止したほうが、仕事が減りますよ・・


投稿: SAKAKI | 2007年2月 2日 (金) 午前 09時40分

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