春の空@北へ行く飛行機ひとつ春の空
北へ行く飛行機ひとつ春の空
多分、羽田から富山または金沢へ行く旅客機だと思う。青空に機体が小さく光っているのを見上げた。
「野と山と街をつつめり春の空」に続く二句目。すこしはよくなったが矢張り、詩(比喩、意外性)が無い。
ゆびきりの指が落ちてる春の空 坪内稔典
死は春の空の渚に遊ぶべし 石原八束
手を容れて冷たくしたり春の空 永田耕衣
鴎の目鋭きかなや春の空 高浜虚子
耕衣ほど難解にしなくともいいから、せめて稔典さんの詩が欲しいなあ。「飛行機のひとつ落ちてる春の空」とか。ああ、これでは剽窃であった。
石原八束の句は名句だと思う。他に「血を喀(は)いて眼玉の乾く油照 」がある。よくはわからないけど詩人である。
詩人へと梯子のかかる春の空
見えないものを見るのが詩人なのだ。
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