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2007年2月20日 (火)

春の空@野と山と街をつつめり春の空

写生句ができると気分がいいのだ。Photo_637

 野と山と街をつつめり春の空

机の上で得た句だけれど、毎日の吟行で堆積しているのだろう、何かが。もうひとひねりすると秀吟になるのだが。まだひらべったいのである。

 緞帳は春の空なり石舞台     安居正浩
 春空へ気球字を生む一字づつ   林 翔
 春の空円しと眺めまはし見る   星野立子
 首長ききりんの上の春の空   後藤比奈夫

足らないのは詩であった。「緞帳」「字を生む」「円し」という比喩、また、「きりん」という意外性、これが詩である。一番肝心なものがないやんか。
俳句=季語+二物衝撃+切れ+詩(比喩、意外性)を作りこむこと。要するに、俳句は「季語と物事との二重性の詩」(中村草田男「俳句入門」から俺が脚色)なのである。

※画像はミニミニ動物園(きりん)から勝手拝借/感謝です。

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