春の空@野と山と街をつつめり春の空
野と山と街をつつめり春の空
机の上で得た句だけれど、毎日の吟行で堆積しているのだろう、何かが。もうひとひねりすると秀吟になるのだが。まだひらべったいのである。
緞帳は春の空なり石舞台 安居正浩
春空へ気球字を生む一字づつ 林 翔
春の空円しと眺めまはし見る 星野立子
首長ききりんの上の春の空 後藤比奈夫
足らないのは詩であった。「緞帳」「字を生む」「円し」という比喩、また、「きりん」という意外性、これが詩である。一番肝心なものがないやんか。
俳句=季語+二物衝撃+切れ+詩(比喩、意外性)を作りこむこと。要するに、俳句は「季語と物事との二重性の詩」(中村草田男「俳句入門」から俺が脚色)なのである。
※画像はミニミニ動物園(きりん)から勝手拝借/感謝です。
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