枝垂桜@歳月に枝垂桜の巨木かな
写真は多摩ニュータウンの民家の庭にある枝垂桜だ。ちょっとした名所になっている。
ところで、「枝垂桜」は六音なのでちょっと詠みにくい(字余りにしなければ上五、下五に配置できない)。本句初案は「古民家に大樹枝垂れの桜かな」としたが、枝垂桜は矢張り枝垂桜でなければと手直しした。こうした事情に加えて次の風生の名句(句跨り)があるので、これを凌駕する句はなかなか生れないのではなかろうか。
まさをなる空よりしだれざくらかな 富安風生
一本の枝垂桜に墓のかず 飯田龍太
見るほどに枝垂桜の老いて艶 深見けん二
枝垂桜地に触るる枝は舞ふごとし 古賀まり子
「艶」は枝垂桜にぴったりだ。色気は老いて艶になる。ハマチとブリの関係に似ているとは思いませんか。
| 固定リンク
「俳句写真」カテゴリの記事
- 極楽を夢見往生蓮の花(2013.07.29)
- 祝、世界遺産登録@紅富士の湯(2013.06.28)
- 積年の虫歯治療や五月尽(2013.06.01)
- ボランティア添える手やさし朴の花(2013.05.08)
- 梅一輪明日は多分春の雪(2013.02.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント