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2007年3月 5日 (月)

春光@外に出ればみんな生きもの春の色

Photo_18  外に出ればみんな生きもの春の色
 
初案「薄紙のひとつ剥がれて春日影」だった。ワルくはないがパンチが無い。それに(ここが肝心)写真に句を挿入するといまひとつマッチしない。また、歳時記を確認すると「春日影」は「春日」と同じ季語とされていて、その隣に「春光」→「春の色」(色めいた春の光線)があるではないか。おお、そうやと思って本句となった。「外にも出よ触るゝばかりに春の月」中村汀女のお陰である(昭和21年、敗戦直後の春の月とのことだ)、

 春光や白髪ふえたる父と会ふ   日野草城
 ひとすぢの春のひかりの厨水    木下夕爾
 胸もとに春光あふれ友を宥す    野沢節子
 春光やさゞ波のごと茶畑あり    森田 峠

例句に「春の色」はない。「外に出ればみんな生きもの春ひかる」かなあ、いや、やっぱり本句のままでいい。

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