春光@外に出ればみんな生きもの春の色
外に出ればみんな生きもの春の色
初案「薄紙のひとつ剥がれて春日影」だった。ワルくはないがパンチが無い。それに(ここが肝心)写真に句を挿入するといまひとつマッチしない。また、歳時記を確認すると「春日影」は「春日」と同じ季語とされていて、その隣に「春光」→「春の色」(色めいた春の光線)があるではないか。おお、そうやと思って本句となった。「外にも出よ触るゝばかりに春の月」中村汀女のお陰である(昭和21年、敗戦直後の春の月とのことだ)、
春光や白髪ふえたる父と会ふ 日野草城
ひとすぢの春のひかりの厨水 木下夕爾
胸もとに春光あふれ友を宥す 野沢節子
春光やさゞ波のごと茶畑あり 森田 峠
例句に「春の色」はない。「外に出ればみんな生きもの春ひかる」かなあ、いや、やっぱり本句のままでいい。
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