鳥雲に@鳥雲につかずはなれず夫婦かな
「鳥雲に」は「鳥雲に入る」の省略で「春、北方に帰る渡り鳥の群が、雲間遙かに見えなくなることを季語として固定させたもの」(わたしの俳句歳時記)である。
実は空を見上げることがあまり無かったので、この実景を見た記憶も無い。デジカメを得たのでこれからは空を見上げることも多くなるだろう。そしていつか(カメラの腕が上がったら)「鳥雲に入る」決定的瞬間を固定してみたい。
写真は多摩センターのベネッセ(右側)と朝日生命のビル(左側)である。構図のセンスはあると思っている(誰も言うてくれへんから自分で言う)。
この秋は何で年よる雲に鳥 芭蕉
大正九年以来われ在り雲に鳥 三橋敏雄
ひとの子の親のさびしさ鳥雲に 安住 敦
鳥雲に人みな妻を遺し死す 仝
芭蕉の句は「秋」が季語で、「雲に鳥」は季語ではなく内容である。自然の中の生きものの群れ(社会、家族)における個を感じさせる季語である。また使いたい。
| 固定リンク
「俳句写真」カテゴリの記事
- 極楽を夢見往生蓮の花(2013.07.29)
- 祝、世界遺産登録@紅富士の湯(2013.06.28)
- 積年の虫歯治療や五月尽(2013.06.01)
- ボランティア添える手やさし朴の花(2013.05.08)
- 梅一輪明日は多分春の雪(2013.02.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント