蜆汁@蜆汁深川寓居遺影妻
これもだいぶ以前の漢字俳句。蜆汁の季節まで待っていたものだ。
蜆汁深川寓居遺影妻
遺影妻は秀句「遺影妻春や雲公してくるよ」永田耕衣から頂戴した。漢字だけで虚構を構成するという品の無いことをやっているので、秀句を汚しはしまいかと恐れている。
蜆汁生涯ふたりの箸揃へ 淵脇 護 ほんの少し家賃下りぬ蜆汁 渡辺水巴 世のつねの浮き沈みとや蜆汁 鈴木真砂女
この顔に秋かぜ馴寄る蜆汁 天野 忠
「蜆汁」は生活観と詩情を感じさせる季語だ。もう少し人生に習練したら使ってみよう。あ、天野忠の句は季重なりだけれど明らかに秋の句であった。
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