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2007年3月16日 (金)

亀鳴く@亀鳴くや二十一世紀も七年目

21 亀鳴くや二十一世紀も七年目

「亀鳴く」は不思議な季語だ。亀の鳴き声を聞いた人はどれだけいるのだろうか、そもそも、亀って鳴くのだろうか。この疑問に答えるべくわたしの俳句歳時記から転載させて貰う。

亀は鳴かないと言われているが、藤原為家の和歌「川越のをちの田中の夕闇に何ぞと聞けば亀のなくなる」(夫木集)により、古くから季題として興がられてきた。 春の夕に聞こえてくる声・音を何ぞと疑問に思いながら季語としたところが一種の俳諧的な趣味となる。

ということで、春の出所不明の音・声を「亀鳴く」とすればよいということになる。掲題句は、写真の池で亀を撮りたかった(居る筈)のだが、なかなか出てこなかったのでマンションとの取り合わせで代替したものである。

 亀鳴くや事と違ひし志           安住敦
 つぶやきを亀に移して鳴かせけり   鈴木真砂女
 真実はうつくしからず亀鳴けり      阪本謙二
 亀鳴かしすぎるぞ諸君俳兄よ     岩下四十雀

このように叱られるぐらいあちこちで亀は鳴いているのだ。それが聞こえぬあなたが可哀想だと俺は思うのである。

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