黄水仙@情薄き母を想へり黄水仙
亡母の句は「熱燗や喉骨太き母拾ふ」に続き二句目である。「情薄き」というよりは「情強き」人だった。老人は加齢とともに穏やかに丸くなるというのはウソである。いのち惜しむということはわが身を愛しむということなのだから。そんなことも含めて毎日俺は亡母のことを思っている(妹よ)。
貧しさが人を遠くす黄水仙 伊藤由紀子
水を飲み汽車の食卓黄水仙 中西舗土
黄水仙雀はいつも遊び好き 星野麥丘人
卓上に家庭百科と黄水仙 遠藤梧逸
ちなみに黄水仙は手元の歳時記に「南ヨーロッパ原産の江戸時代渡来した多年草」とあるから水仙(日本水仙)とは同じスイセン属でも異なる品種のようだ。咲く時期も違うし。
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