菫@自裁せし女性俳人花すみれ
この俳人は「梅が香を今朝も呼吸す生きてをり」で触れた飯島晴子(享年79歳)のことだ。これがきっかけで興味を持って「飯島晴子読本」を図書館から借りてきた。虚子の花鳥諷詠とは隔絶した手法をとる俳人(前衛俳人と言っていいだろう)だが、「寒晴やあはれ舞妓の背の高き」という具象的な句もある。最後の作品(絶句)は「丹田に力を入れて浮いて来い」だ。
山路きて何やらゆかしすみれ草 芭蕉
菫つめばちひさき春のこころかな 暁台
菫程な小さき人に生れたし 夏目漱石
足もとの劣情の白すみれかな 飯島晴子
まだまだ引きたい佳句がある。そのためには俺が菫の句をつくらねばならぬ。薔薇よりも菫を愛す初老かな。
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