連翹@連翹に雨の淋しもタンゴ聴く
雨が降った後は、雨に濡れた花を撮ろうと思う。そして、写真を撮ると句をつけねばならぬ。ということで(ちょっと)無理筋でひねった句だ。下五「タンゴ聴く」にそれが現れているかもしれない。しかし、こうした写真俳句のつくり方は写生及び題詠の練習になる。
連翹の奥や碁を打つ石の音 夏目漱石
連翹のまぶしき春のうれひかな 久保田万太郎
連翹の雨のしとゞにふるはかな 久保田万太郎
連翹のはなちそめたるひかりかな 久保田万太郎
連翹の句は「うつむいて今年さみしい花連翹」に続き二句目だが、またつくるだろうから例句は(何を引いたか覚えやすいように)漱石と万太郎のみにした。連翹の雨を万太郎がすっきり美しく詠んでいる。俳句は余剰を削ぎ落とす文芸であることを実感した。
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