これは中七下五が先に浮かんで、季語を探してあてはめた句だ。
花菜漬女の敵は女なる
最後は連体形止め。連体形止めは「~かな」の「かな」の省略で余韻をもたらす形と勝手に判断している。「女なり」と言い切るほどの自信は無い。
人の世をやさしと思ふ花菜漬 後藤比奈夫
板前のまかなひ飯の花菜漬 鈴木智子
花菜漬見舞妻また病みて来ず 石田波郷
幸はしづかに来り花菜漬 小坂順子
後藤比奈夫は俳人後藤夜半の息子さん。関西流の平明で詩情ある句をつくられる。「首長ききりんの上の春の空」は以前に例句として引いた、多分。
※画像は<川久>春の限定品から勝手拝借/感謝です。
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