春潮@椰子の実も貝殻も乗せ春の潮
椰子の実も貝殻も乗せ春の潮
ネット検索すると、「椰子の実」は
民俗学者柳田國男が明治31年の夏、伊良湖に1か月余り滞在したとき拾った椰子の実の話を、親友の島崎藤村に語ったところ、それが素材となって椰子の実の叙情詩「名も知らぬ遠き島より流れよる椰子の実ひとつ・・・」が生まれました。
とある。しかし、更にその背景として
自身が姪との不倫の末にフランスに渡った時の寂しい生活の思い出とを重ね合わせて書いたもの
との指摘記事もある。詩歌の背景には作者の様々な事情があるが、いったん形になれば形はそれを濾過することもあると思う。ちなみに、俺は藤村は好きになれないタイプだ。
春潮の底とどろきの淋しさよ 松本たかし
春潮に指をぬらして人弔う 橋本多佳子
春潮のまぶしさ飽かずまぶしめる 中村汀女
春潮やわが総身に船の汽笛 山口誓子
俺の掲題句は観念だけでつくっているなあと反省しきりである。観念は親の敵なり。
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