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2007年3月 2日 (金)

梅@梅が香を今朝も呼吸す生きてをり

Photo_15 また梅だ。桜よりも梅の句が多くなるような予感がする。

 梅が香を今朝も呼吸す生きてをり

朝Walkのコースをここ数日は変えている。ある公園に梅が数本満開となっていて、紅白の眺めもよく(ああデジカメ欲しや→買ったぞ。俳写にしたぞ。)梅の香もたっぷり吸えるからだ。
この句、上五中七はすっと浮かんだ。問題は下五のオチである。「散歩道」などは月並、ひねって「五十九歳」としても接着しない。そこで「生きてをり」となった次第。
ところで昨日は短歌も得た。

 新聞の会社人事に名前読む同期の二人昇進したり

おかげで昨日の俺の感情はほんのちょっぴりブルーだった。我「生きてをり」。

 しろしろと畠の中の梅一本       阿波野青畝
 紅梅であつたかもしれぬ荒地の橋   飯島晴子
 鑑真の海押しひらき白梅は      国武十六夜
 白梅の万蕾にさすみどりかな      鷹羽狩行

飯島晴子のリンクのサイトは必見(江戸俳句、現代俳句についてデータベース作成しキーワード分析をされている労作)。79歳で自ら命を絶った飯島晴子についても詳細な分析がある。Photo_696
また、別のサイトでは飯島晴子の句について言葉を今までは伝達の手段として使ってきたが、言葉の物体化、すなわち言葉の向うに見えるもう一つの時空に気づいた」という表現に出会った。飯島晴子の句は生活→感情→抽象化→俳句という工程で特に抽象化(物体化化)されているように思う。難解な句が多い中で、わかりやすい句を挙げる。

 人間の善意ぎっしり布団干す

人は事実世界と言語世界(論理世界)とを生きている。それぞれの価値を求めて。

画像はシャガール(恋人達と花束)。Kenの美術館書庫(国内編#1~'98)から勝手拝借/感謝です。

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