苺@しあはせに苺ならべて妻の顔
食卓に苺が置かれた途端、これは俳句写真になると閃いた。初案「食卓に苺ならぶや人の幸」としたのだが、つまらぬ月並み。そこで「しあはせに苺ならべて」とひねったけれど下五に詰まる。さあどうしよう困ったときは小道具妻と、妻を登場させて本句となった。
この句、善意に読めば善意に、悪意にとれば皮肉に読める。さてどちらだろうか。
ただ苺つぶし食べあふそれでよし 中村汀女
いちご熟す去年の此頃病みたりし 正岡子規
いつからか抱かるることなし苺噛む 江川貞代
今つぶすいちごや白き過去未来 西東三鬼
幸せも不幸も悲しみも喜びも苺の味である。そして、時間に現在は無い。現在は一瞬にして過去となるのだ。
ああ、夏の季語ではないか。写真まで用意したから今更止まらぬが、句をつくったら歳時記ぐらい引いておけ。
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コメント
即吟
筑波嶺は双なみ並ぶ 妻と来て
「ラーメン二丁」と小声注文す
谷人
おわらひ被下度候。
投稿: tani | 2007年3月10日 (土) 午前 09時05分
わらひました。では川柳即吟お返しです。
妻と来て二手に分かる厠道
投稿: 土曜日の各駅停車 | 2007年3月10日 (土) 午前 10時17分