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2007年4月15日 (日)

山吹@山吹や停年挨拶葉書の来

Photo_690 山吹や停年挨拶葉書の来

恥ずかしながらこの歳になってようやく山吹の花を認識した。そこで一句「山吹やチェロ弾く青年黙々と」としたのだが、俺の生活実感にちょっと遠い。俳句は生活に根ざしたものでなければならぬと反省していたところ、たまたま出向挨拶の葉書が来た。そうか、あいつあんまり出世せなんだか、矢張り(桃の花優しき男出世せず)と思っていたら本句を得た。
俺は停年まで辛抱もできなんだナア。

 あるじよりかな女が見たし濃山吹   原 石鼎
 山吹や酒断ちの日のつづきをり    秋元不死男
 やすらかに死ねさうな日や濃山吹   草間時彦
 山吹や日はとろとろと雲の中      岡田日郎

原石鼎の句は長谷川かな女・零余子夫婦のことを皮肉ったもので喧嘩になったとかならなかったとか読んだ記憶がある。濃山吹の濃厚なイメージを定着させた感がある句だ。
ところで、よく見れば山吹はその辺の庭、公園に植えてある。こういうのを俺は見過ごしていたのだ。人生における多大な損失である。

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