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2007年4月22日 (日)

仲春@春なかば人生なかば芸の道

Photo_713 春なかば人生なかば芸の道

歳時記をめくっていたら「仲春」の項に「春なかば」という季語があるのに気づいて、「人生なかば」が自ずと導かれた。そこで問題はオチ(下五)だが、「泳ぎをり」「顎を撫づ」などと付けたがつまらない。「人生も芸の内なり花曇」という旧作の延長線上に置けばいいのだと気づいて本句となった。俺には芸の道しか残されていないのだ。
ちなみに写真は西武秩父線高麗駅の風景。この彫像は朝鮮半島では『チャンスン』と呼ばれ、守り神として村の入口に建てられたものだそうである。面白い被写体だと思ってとりあえず撮影しておいたら、本句で役に立った。これも芸の内である。

 仲春の少女がこぼす壺の水     岡本正敏
 仲春や庭の繚乱古机        松根東洋城
 冴え返り冴え返りつつ春なかば   西山泊雲
 末雪に次ぐ大雨や春半ば       伊藤後槻

まあしかし、人生、春ばかりではない。大暑もあれば大寒もあるのである。そのことだけは忘れないようにしよう、極楽トンボよ。

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