クローバー@クローバーよくよく見れば美しき
クローバーよくよく見れば美しき
手元の歳時記(角川合本俳句歳時記)に、クローバは苜蓿(もくしゅく、うまごやし)のこととした上で「苜蓿には白花なく、白詰草と呼ばれるオランダゲンゲと混同している」とある。ネット検索してみると、ウマゴヤシという名前で確かに黄色い花が記載されている。これだとクローバとは違うわなあ。つまり、苜蓿とクローバーとは別の草花ということだ。でも手元の歳時記もオランダゲンゲのことを「苜蓿またはクローバと詠んで差支えない」と書いている。はは、なんのこっちゃ。
ちなみに白詰草の由来は、「江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の梱包の際に本草が詰め物として使われていたことから「詰草」と呼ばれるようになった」そうだ。また、カタバミ(オキザリス)と間違えらることも少なくないとウィキペディアは書いているけど、そんなことはないだろう。
スカートをひろくクローバーに広げ坐る 山口青邨
クローバに青年ならぬ寝型残す 西東三鬼
クローバに座すスカートの完き円 橋詰沙尋
苜蓿咲くや未婚の膝小僧 高橋青塢
最後の句の「苜蓿」がクローバーなのかうまごやしなのかは不明。いずれにせよ、「未婚の膝小僧」がうまい。覚えておけばなにかの際に応用できるなア。
しかし薀蓄はさておき、なにはともあれ本句は写真の説明であった。もうこんな句はつくるまじ。俳句はひねるべし。クローバ未婚の膝の美しさ。
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