夏の海@機関銃一挺浮かべ夏の海
機関銃一挺浮かべ夏の海
下田了仙寺吟行の途中立ち寄った下田道の駅でたまたま海上保安庁巡視船を公開してくれていたので見学した。
機関室は立ち入り禁止、通信室は撮影禁止だったけれど、それ以外は撮影可で職員の方が熱心に説明してくれた。俺は乗組員用の風呂まで撮影したが、句にして公開するとなると機関銃になってしまった(やっぱり子供なのかなあ)。
初案「軽武装機関銃一挺夏の海」を本句のごとく推敲し、これでは面白くないと「機関銃愛ずぶずぶの夏の海」に直したけれど、一晩置いて見直してみると本句がすっきり爽やかシュールなので(誰も言うてくれへんから自分で言う)決定稿とした。「セーラー服と機関銃」 なども連想してご賞味頂きたい。
夏の海水兵ひとり紛失す 渡辺白泉
戦亡の友いまあがりくるよ夏の浜 三橋敏雄
夏潮に水葬礼の銅鑼鳴りぬ 丸山哲郎
乳母車夏の怒涛によこむきに 橋本多佳子
白泉の句は人をモノ扱いする軍隊を詠んだもの、多佳子の句は抽象的だが「夏の怒涛」に個(乳母車)を翻弄する時代、世界、世間を象徴させているとも思える。いずれも安倍総理にしっかり鑑賞して頂きたい秀句である。
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