君子蘭@亡き母の遺品のひとつ君子蘭
何を思ったのだろう、亡母が君子蘭を買ってきたことがあった。その君子蘭が今年も花を咲かせている。毎日、亡母を思い君子蘭を眺めている。情が強い人だった。99年の夏に東京に連れて来て同居して五年で他界した母である。享年75歳。
端然と襟を正して君子蘭 富安風生
君子蘭の鉢を抱へる力なし 阿部みどり女
自動ドア過敏にあくや君子蘭 星野恒彦
校訓を筆太に垂れ君子蘭 木村ひでき
ところで君子蘭はヒガンバナ科の植物とある。蘭の仲間ではないんだなあ。そして蘭が秋の季語となっているのもまたおかしい。どうでもいいことではあるが。
更に本句。「亡き母」「遺品」がだぶっている。「強き母」では字余りだし意味が通じにくいしなあ。こちらはいささか問題だと思いつつ君子蘭を眺めた。
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