若楓@見上ぐればそこにしあはせ若楓
若葉(柿若葉、椎若葉など)の中では楓の若葉が格段に美しい。「青き紅葉」「若葉の紅葉」という季語があるのも成程と思う。そんな楓の若葉の美しさに感じ入って撮影、後付けで句をつけたのが本句である。
初案「昨日より今日が幸せ若楓」だったけれど、これは「今生のいまが倖せ衣被」鈴木真砂女に倣ったものだ。従って本句も真砂女の影響下にある。
伯母逝いてかるき悼みや若楓 飯田蛇笏
若楓京に在ること二日かな 川崎展宏
読書する神官独り若楓 平峯秀子
捨てし世も時には恋し若かへで 永井荷風
韜晦の人荷風の生き方を思うと荷風のこの句を額面通り「世を捨てた」句とは受け取れない。そしてまたあざとくも思えるが、そこがまた荷風の俳風なのだろう。荷風の「色町や真昼しづかに猫の恋」という句も俺のこのブログの検索で出てくる。結構、俺は荷風を引いているのである。
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