桔梗@晩節の後姿や桔梗咲く
晩節の後姿や桔梗咲く
桔梗は秋の季語だが6~9月にかけて咲くそうだ。花色は鮮やかな青紫が多く、園芸品種には白や桃、八重咲きもあると「花の歳時記 秋」にある。端正な姿が印象的とも記されている。
そこで「晩節」をキーワードにして本句とした。自句「芍薬や晩節汚し人の逝く」を思い出しながら得たものだ。
俺の晩節はたいそうなものではない。(1)生活習慣病にならず、できれば要介護にもならず生を終えたい。(2)相場に溺れない、大損をこかない。(2)はなんとかなるとして(1)は考えてみるに大変なことだ。従って、適度な運動と節酒を晩節の目標としておこう。その先に何があるかはご縁、めぐり合わせの話しである。
きりきりしやんとしてさく桔梗かな 一茶
桔梗やまた雨かへす峠口 飯田蛇笏
桔梗やおのれ惜しめといふことぞ 森 澄雄
桔梗や男も汚れてはならず 石田波郷
「桔梗」は「きちこう」とも読ませる。上の例句では一茶の句以外は全て「きちこう」と読めば定型に納まる。そして、波郷の句は男も気高くあれということだと理解している。好きな句だ。この句も晩節を詠んでいると我田引水しておこう。
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