« 水中花@甲斐性なき男はやさし水中花 | トップページ | 俳句得て相場戦術考へてここに始まるわれの一日よ »

2007年7月18日 (水)

祭@祭髪にぎりしめたる五円玉

Photo_890 祭髪にぎりしめたる五円玉

昔の五円は今ならいくらになるかなあ。覚えているのは、五円でお好み焼き(にくてんと呼んでいた)を食べられたことだ。駄菓子屋のお好み焼きだから割り引いて考えても、今の百円、ひょっとしたら二百円になるかもしれない。そんなカネを握り締めてこどもたちは駄菓子屋に走ったのである。

 神田川祭の中をながれけり      久保田万太郎
 路地に生れ路地に育ちし祭髪      菖蒲あや
 祭笛吹くとき男佳かりけり         橋本多佳子
 神輿かつぐ水飲むごとく酒飲みて    橋本美代子

菖蒲あやは極貧の中で育ち俳句に出会った人だ(経歴を検索したが見つからず)。「凩を連れて帰るよひとりの部屋」など、生活感の滲み出た句をつくっている。俺の本句は上の祭髪を頂戴して五円玉を連想したものだ。生活感と詩情というのも忘れてはならぬ取り合わせの基本パターンである。

|

« 水中花@甲斐性なき男はやさし水中花 | トップページ | 俳句得て相場戦術考へてここに始まるわれの一日よ »

俳句写真」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。