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2007年10月22日 (月)

正義ってなんだろう?

この質問、結構、コメントが盛り上がった。それと嬉しいのは(予想に反して)皆さんが価値相対主義的に考えていらっしゃること。(1)反帝国主義(2)自由主義(3)多元主義(4)社会的共通資本の重視という新左翼四原則の旗手を自認する俺としては(3)多元主義の土壌が豊かなようで喜んでいる。

さて、この質問に対する俺の回答を書こうと思ってネットでカンニング。たしかロールズの正義論というのがあったなあと検索してウィキペディア「ロールズ」が一番読みやすかった。これをかなり参考にして以下が俺の正義論である。

正義とは:基本的自由を保障した上で、社会の富を公正に配分すること

正義を実現するための原則(ロールズの二つの原理の焼き直し):
(1)自由と調和させるための原則:他人の自由を侵害しない限り、各人の自由は保障されるべきである。換言すると、格差是正の旗印の下に不当な自由の侵害があってはならない。具体的に金儲けの例では「他人の生命・自由・財産を侵害しない限り金儲けは自由」ということだ。おまえ儲け過ぎだからしこたま税金を搾り取ってやるはアカンのだ。

(2)社会的経済的不平等は次の条件を満たすこと
(a)公正な機会均等があること(b)積極的不平等是正措置は最も不遇な人々の利益を最大にするように公正であること
要するに、不当な差別があってはならないし、ハンディキャップがある人を優遇することも適切公正な範囲内であるべきということだ。

なるほど。正義の定義とそれを実現するための原則はわかった(としよう)。そこで、公正とは何かが次のテーマとなる。これもそのうちアバウトミーに質問してみよう。

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「哲学」カテゴリの記事

コメント

「積極的不平等是正措置」は、アファーマティブ・アクションのことなら、機会の平等を侵害するからロールズ的にはアウトでしょう。正義の二原理においては機会の平等の方が格差原理より優先しますので。

また、格差原理っていうのは、例えば(1)平等だけど社会の構成員全員が貧乏な状態と、(2)不平等だけど貧乏人が1の完全平等状態におけるよりも物理的により恵まれている状態(同状態における金持ちに対し相対的には貧乏であっても)とを比較した場合、2が選択されるということです。ロールズ正義論において目指されるのは、共産主義的な完全平等状態ではなくて、「最も不利な状況にある社会構成員」にとって最も利益になる状態だから、不平等もその限りにおいて肯定されます。

投稿: Hermeneus | 2008年1月27日 (日) 午前 03時11分

コメントありがとうございます。共産主義・社会主義ではない左翼とは何かをずっと考えています。底上げすることによって社会全体の富(これを計測するのが難しい)を増すこと(ここから反帝国主義と社会的共通資本の重視が導かれます)、自由と多元主義を基調とすることが新左翼の要件かと思っています。

投稿: 土曜日 | 2008年1月27日 (日) 午前 03時48分

それならローティが提唱するような、20世紀前半アメリカのliberalism/progressivismなんかが良いかもしれませんね。冷戦時代にソ連率いる東側陣営と対立していた分、アメリカでは革新勢力も共産主義にかぶれすぎずに済んだのは、ある意味不幸中の幸いだったかも知れません。

多元主義のほうは現代的な問題になりますが、正義論のロールズはちょっと弱いかも。PL以降の後期ロールズか、あるいは共同体主義か。

投稿: Hermeneus | 2008年1月27日 (日) 午前 05時09分

スンマセン、今のところはロールズを勉強するつもりはありません。でも、アドバイスに感謝します。自由とは何かが諸主義諸問題の基礎にあると思っています。

投稿: 土曜日 | 2008年1月27日 (日) 午前 06時11分

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