水仙や風の岬に風の句碑@伊豆吟行(2)
河津七滝から爪木崎へ水仙を見に行った。まだ早いかなと思っていたけれど、それなりに咲いていて楽しむことができた。しかし、爪木崎は風が強い。強風にあおられながら(駐車料金500円を払ったので)灯台まで歩いた。
灯台までの途中に句碑があった。こうした碑の文字は大抵読めないのだがこれは読めた。「抱かねば水仙の揺れやまざるよ」眸とある(検索したらこの句碑に触れているブログがあった。皆さん見ているんだなあ)。眸は岡本眸のことだな、ブログに何か記事を書いたなあと思いつつ、句を考えたけど浮かばなかった。
夜になって「風の岬」という措辞を思いつく。そこで「水仙や風の岬に眸の句」としたが面白くない。夜半に目覚めてようやく「風の句碑」とリフレインの本句に至った。自分では気に入っている句となったのだ。
春待たず咲くや菜の花爪木崎
爪木崎にはもう菜の花が咲いていた。アロエと取り合わせた写真である。
伊勢海老を食ぶる幸や年の暮
そして宿泊した休暇村「弓ヶ浜」で張り込んで伊勢海老。伊勢海老は二十年に一度。二十年後また伊勢海老を食べたくなったらここに来て食べよう。料理を撮影すればよかったと思ったが後の祭り、代わりに大根の花の写真にする。大根の花に小さな幸を感じてほしい。
ぬくもりて屁の出づるかな冬至の湯
最後は屁。弓ヶ浜の湯は塩化ナトリウム系で後味がべたっとしていまいちだが、ようく温まる。温まったら屁が出たという実体験の句だ。気に入っている。
弓ヶ浜にも水仙が咲いていた。
水仙や美人頭を痛むらし 蕪村
水仙や才を恃みて三十路過ぐ 草間時彦
蕪村の句の「頭」は「こうべ」と読む。さて、水仙はこれからの冬の花。あの清楚な色気がなんともいえぬ。
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コメント
水仙も菜の花も大好きな花です。
私は香りの強い花が好きみたいです(金木犀も
しかり)。
アロエってこんなふうになっているんですねー。
これは花ですか、実ですか?
トゲトゲした葉っぱしかみたことなかったので
勉強になります。
しかし屁の句とは・・・
何でも句にできるんですね。
投稿: ペリエ | 2007年12月26日 (水) 午前 11時45分
アロエの花みたいすよ。私も知らなかったけど、南伊豆の道路を走っているとあちこちにありました。走っているうちに看板かなんかでこれがアロエかとわかりました。
屁の句、気に入っているんです。俳味=人間味です。
投稿: 土曜日 | 2007年12月26日 (水) 午後 03時28分