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2008年5月10日 (土)

大輪の向日葵としたたかな菊

Photo 朝、ネットしながらの映画鑑賞が癖になってしもうた。ほんとはよくないのだけれど(人様の作品はきちんと鑑賞せよ、まして何かコメントするのなら)、わかっちゃいるけど止められぬ。暇人の俺が結構、時間が無いのだ。

そんな、ながら鑑賞(ネットBGM映画)の今朝の一本は「娘・妻・母」成瀬巳喜男(1960)だ。
代々木上原の中流家庭(160坪の土地持ちだから今だと相当のもの)を舞台に出戻りの女性(原節子)の再婚とその母(三益愛子、そしてその息子の妻を高峰秀子)の老後の面倒を誰が見るかという物語である。

おっ、原節子が出てるやんかあ(調べてみると引退2年前の作品)と、「大輪の向日葵」に見入ってしまった。そして、もう一方の「したたかな菊」はぱっとしない。

いつも成瀬映画では最初仏頂面をして登場してくる彼女が、ここでは全編にわたりずっとぶっきらぼうで不機嫌そうにも見える。というより、彼女の「妻」役に そもそもあまり明確な性格が与えられていないような気が。高峰秀子ともあろう女優が数多くの登場人物の中に埋もれ、あまり存在感を発揮していない映画なん か自分は初めて観ました。

という評もあるくらいだ。

同じ成瀬巳喜男作品で昨日観た「あらくれ」はよかった。高峰秀子という役者を理解するには「二十四の瞳」とこの「あらくれ」の二作であると思わせる作品だ。

そんな訳で成瀬巳喜男という監督に興味を持ち始めた。

遺作は1967年、司葉子、加山雄三主演の『乱れ雲』。1969年に直腸癌のため死去。なお闘病中、見舞いに訪れた高峰秀子に「白一色の幕を背にして高峰秀子が一人芝居をする」という奇抜な作品の構想を語ったが、実現しなかった。これについては、成瀬と多くの作品でコンビを組んだ名カメラマン・玉井正夫が後年インタビューで「その発言は、成瀬さんが死ぬ間際に弱気になっていたからこそ出た言葉ですよ。成瀬さんは、高峰秀子を個人的には好きではなかったですよ、高峰さんは、人からどういう風に思われているか、良く考えたほうがいいですよ」と、興味深い発言をしている。

どの世界も人間関係は大変なんだなあ。成瀬巳喜男の代表作は「めし」。いつかそのうちBS2が放送してくれるだろう。

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