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2008年7月 2日 (水)

時計草還暦過ぎて花狂ひ

Photo 時計草還暦過ぎて花狂ひ

鎌倉長谷寺の近辺を歩いていたら、お屋敷の庭に見つけた。このお屋敷、ちゃんと草花に名札を付けてくれている。観光客へのサービスというか気配りというか、週末のたびの人混みが迷惑だろうに。いや、相当に広いお屋敷だから家の中までは騒音は届かないか。

時計草は、中央アメリカや南アメリカの熱帯・亜熱帯域が原産地。和名は3つに分裂した雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見える特徴のある花を咲かせることに由来する。英名のPassion Flowerは、キリストの受難(Passion)に由来する。それは、16世紀に原産地に派遣されたイエズス会の宣教師たちがこの花をかつてアッシジの聖フランチェスコが夢に見たという「十字架上の花」と信じ、キリスト教の布教に利用したためである。だそうだ。

 時計草たそがれ長きことは知る    後藤比奈夫
 時計草わたくしごとに一日過ぎ     林十九楼

時に触発された心情の句が多いと「花の歳時記 夏」にある。本句もこれに学んだもの。

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