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2008年10月 8日 (水)

MTV:Li Yundi Chopin Scherzo No.2

先日、BShiで「ハイビジョン特集 征爾とユンディ The Young Romantic」を観た。小澤征爾と中国の若きピアニスト、ユンディ・リがベルリンで難曲プロコフィエフの協奏曲に挑むリハーサルのドキュメントで、中味は(正直言って)たいしたことなかったけれど、ユンディ・リというピアニストを知ったのは収穫だった。

そこで(例によって)YouTube検索して見つけたのが上の映像、プロモーションビデオだ。

ユンディ・リの演奏の特徴は、きわめて明快でケレン味のないスマートな表現、若々しくフレッシュな 感覚、そして、ピアノから非常に美しい響きを出すための、音色に対する研ぎ澄まされた感覚などだと思います。 その優れた演奏技巧を駆使して、爽快に弾き飛ばすリストのラ・カンパネラやショパンの木枯らしのエチュードを 聴いて、ピアノというのは芸術というよりスポーツだと感じさせてしまうのは、彼の若さのなせる業と言えると 思います。

というまさにスポーツのような爽快感をもたらす演奏だし、マーケット向けに作りこんだビデオだと思う。SMAPの木村拓哉さんに似ているというマスコミの過大宣伝なども手伝って、我が国の若い女性を 中心に、大変な人気というのも納得できるなあ。

でも、爽快感だけでキムタク似の若者が

2000年10月、ポーランド・ワルシャワで開催された第14回ショパン国際ピアノコンクールに文化省から派遣され、そ の華麗な演奏は、会場を埋めた聴衆のみならず世界の一流のピアニストで構成する審査員団をも魅了した。その卓越した演奏により15年ぶりに「第1位優勝」 を果し、最年少金賞受賞者となり、併せて「ポロネーズ賞」も受賞した。

というキャリアに輝ける筈がない。下の小澤征爾との本番前の様子からは本番前に緊張する真摯な若手ピアニストの姿が浮かんでくる。

演奏にせよプロモーションにせよ全ての行為は社会的(伝えたいメッセージがある)、そして、その行為の前に人人唯識(一人一宇宙)すなわち人それぞれが自分の脳内に作り出す世界像(記号世界:脳内概念世界モデル:構造)があると改めて思う。ユンディ・リの様々な演奏(社会的行為)を通じて俺の心の中に俺はユンディ・リ像(個人的構造)を形成するのである。

諸法無我(行為→心は社会的現象)、人人唯識(構造は個人的現象)。唯識は、何千年も前にカントのコペルニクス的転回(存在が認識を規定するのではなく、認識が存在を規定する)、ソシュール「命名が先、事物が後」を予言していたのである。

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