「金融大量破壊兵器」CDSの大爆発はあったのか?
田中宇ニュース「CDSで加速する金融崩壊」でリーマンのCDS清算会があることを知ったので、検索して、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)は10日、破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズを対象にした「クレジット・デフォルト・スワップ (CDS)」の清算価格が元本の8・625%に決まったと発表した。総額約4000億ドル(約40兆円)と見られる同社関連のCDSの価値が9割以上吹き 飛んだ形で、保有する金融機関などにとっては打撃となりそうだ。市場関係者は「清算価格決定で損失が確定するため、新たに破綻する金融機関が出る可能性がある。一方で健全な金融機関も明確となり、不安が沈静化する効果もある」と指摘とのニュースを読んだ。
金曜のNYが終盤に1000ドル近く急反発したのは清算結果が明らかになったのも理由かなあ。とすると、金融「取り付け」騒ぎは峠を越したと楽観的に見ることもできる。GM、フォード破綻騒ぎが残ってるけど。ちなみに、AIGのCDS清算はこれからで時期未定とのことだ。
以下にCDSについてウィキからポイントを転載しておく。人民は常に勉強しておくべし。→勉強の成果「金融危機は日本人民にとって千載一遇の好機なり」参照。
2者間(買い手と売り手)の間で結ばれた次のような契約である。買い手が企業A(参照企業という)への貸付債権や社債を持っている場合などを想定するとわかりやすい。
企業Aに対して貸付債権などを持っている銀行がCDSを購入することにより、貸倒れのリスクをヘッジすることが可能となる。
米国政府がリーマンを救済せずAIGを救済した理由がCDS問題であると言われる。リーマンはCDSの保有額が大きくないが、米国最大の保険会社で世界中に展開する(130カ国、7400万件)AIGはCDSに積極的に投資し(想定元本4410億$)、もしAIGが破綻した場合影響は世界中に及ぶと考えられたからである。 その後10月10日にリーマンのCDS精算価格が元本の8.625%に決定した。市場推計の想定元本は4000億ドルで、ほぼ全額が失われた。関係者にCDSの危険性を知らせる出来事であった。バーナンキFRB議長の議会証言で、リーマンを救済しなかった本当の理由は「証券会社にこのような多額の資金投入をすることはできなかった」だということがわかった。 フレディマック、ファニーメイのCDS精算価格は90%台であり、金額は多額だが、毀損率は大きくなかった。(AIGのCDS精算価格は不明である)
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