利己→利他→無政府主義(政策的には保守主義)
またまた人生方程式、改訂である。
人生=利己(損得、好き嫌い)+諸行無常(快楽)というのが最新版だったが、今から思うと、諸行無常(快楽)というのが意味不明(唯識に影響されすぎた)だった。アバウトミーで「ウヨクとサヨク、どう違う?」という質問をしてコメント頂戴したお陰で下のように改訂することができた。
人生=利己(損得、好き嫌い、支配欲)+利他(計算、快楽)
=感情(欲望、喜び、悲しみ)+理性(計算、快楽)
この方程式のココロは
①人生は利己と利他のバランスの上に成立する。ただし、利己と利他とは対立関係になく、相関関係にあり、
②基本は利己(損得、好き嫌い、支配欲)。利己・感情・快楽全てを秤にかけて将来予測も含めて計算した結果(これが理性の働き)、有益と考えれば利他的行動に出る。すなわち、利他は利己の生成物である。
③他方、利己と利他の支点の働きをなす理性と(その対立物と思われている)感情との相関関係で人生を見ると、人生=感情(欲望、喜び、悲しみ)+理性(計算、快楽)と表現できる。ここはスピノザから頂戴した。
スピノザは感情の療法(感情の力学的抑制)を提唱する。感情は理性で抑えられない(我慢するな)。感情を抑えるには、それに反対的で、しかもより強力な感情によらなければならない。
そのためには、まず感情を明瞭・判明に理解することが肝要(理性知・直観知)で、その限りで感情は我々によって支配することが出来、受動感情(想像知に基づく感情)は能動感情(理性知・直観知に基づく感情)に変わる。
④このようにして、利己・利他・感情・理性の全ての働きによって生まれるものが最大の快楽である。
となる。俺の言いたいことは伝わったかなあ。ひとりよがりみたいな気がちょっぴりするが、駄歌旧作を掲げておこう。
おまえとはいつかどこかで決着をつけねばならぬ我が裡のエゴ
ということで、上記の思考を縦軸(利己、利他)に込めて、横軸に定番価値観対立(国家vs個人)をとれば下の政治信条相関マップとなるのである。冒頭に掲げたマップより哲学的進化を遂げていることを賞味頂ければ嬉しい。
かくして俺は理念的には無政府主義者、政策的に(世界連邦共和国への道は未だ遼遠なり)保守主義者である。大昔は真っ赤だったのに。
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