ガザ(中東の戦争の裏には石油がある)
「地域全体が難民キャンプか、はたまた監獄か」というサブタイトルが付いている記事から客観的(と思う)歴史的経緯を転載する。この程度の知識は持っておくべきだと自省したからである。
1947年11月 国連がパレスチナ分割決議を採択。しかしユダヤ人とパレスチナ人の内戦激化で実施不可能に
1948年5月 イギリスがパレスチナの委任統治を終了。イスラエルが独立は宣言したが、アラブ各国が侵攻し、ガザはエジプトが占領(第一次中東戦争)
1948年10月 エジプト占領下のガザで全パレスチナ政府が建国を宣言するも、間もなく消滅
1956年19月 第二次中東戦争でイスラエルがガザを占領。国連決議で撤退
1967年6月 第三次中東戦争でイスラエルがガザとヨルダン川西岸およびシナイ半島などを占領
1982年4月 キャンプ・デービット合意(78年3月)に基づき、イスラエルがシナイ半島をエジプトへ返還
1996年1月 オスロ合意(93年9月)に基づき、ガザとヨルダン川西岸でパレスチナ暫定自治政府が成立
2005年8月 イスラエルがユダヤ人入植地を閉鎖し、イスラエル軍が撤退
イスラエル建国時はガザはイスラエルの領土ではなかった。その後の中東戦争でイスラエルが占領、国連決議で撤退したことを押さえておこう。また、96年の
オスロ合意を尊重するのならば、ガザは主権国家パレスチナの領土である。主権国家イスラエルに防衛の権利があるのならばパレスチナにも防衛の権利がある。
とにかく戦争の即時停止。イスラエルのイラン攻撃、中東大戦争(そうなれば原油価格は急反騰、産油国及びロシアは息を吹き返す)など真っ平ごめんである。
参考:田中ニュース「原油安に窮するロシア」2008.12.31から一部転載。
中東の戦争が、国際政治のバランスを大転換させるかもしれない。イランのアハマディネジャド大統領は「この戦争は中東のすべてを変える」と述べた。 大戦争になると、原油だけでなく金地金も高騰するだろう。かつては戦争になるとドルが買われたが、今やドルは潜在危機にあり、代わりに金地金が買われる。 12月27日にガザ戦争が始まったときには、金地金と原油の相場が上がった。原油と金が高騰したら、デフレは消えてインフレが再燃する。これは、ドル崩壊 とロシアの再台頭、世界多極化の引き金になりうる。(関連記事)
逆に、イスラエルがガザ戦争をうまく停戦させて小康状態につなげ、中東が安定に戻った場合、原油は高騰せず、ロシアやイラン、ベネズエラ などの反米諸国は窮状が悪化し、政権崩壊につながりうる。たとえばイランの財政収入の6割は石油代金なので、原油下落でイラン政府は社会保障が満足にやれ なくなり、反政府感情が高まっている。原油安が続くと、多極化に歯止めがかかり、米英中心の世界体制が何とか維持される。世界情勢は岐路に立っている。(関連記事)
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