ルノワール・ダンス三部作の巡り合わせ
昨日、ルノワール展に行って来た。「ブージヴァルのダンス」1883年ボストン美術館蔵(上の真ん中の絵。左は「都会のダンス」右が「田舎のダンス」)に出会って「ああ、有名な絵だ」と思いながら傍にある解説を読むと 「モデルはヴァラドン」とある。こないだテレビのエリック・サティ特番でサティとの関係が取り上げられていたなあ、たしかユトリロの母親、奔放な女性では なかったっけと思った。
目録を見ながら2時間かけて観賞(最近、展覧会は結構、時間をかける。これで前売りチケット\1300は安いものだと自己満足)。チケットの半券 で10%割引/ミッドタウンなるチラシを見つけたのでそちらの出口に出たら、出口向かいの豚しゃぶ屋の窓に「和食食べ放題千円」とあり一も二もなくそこに 入り、満足。国立新美術館に来たらこれからはこの店が定番である。
さて話を戻して「ブージヴァルのダンス」である。「ヴァラドン ブージヴァル」でググッて名画デスクトップ壁紙 美術館を発見。ここにはこのようにある。
一連の 《 ダンス 》 を描いたとき、ルノワールは42歳、モデルのマリーは17歳。
親子ほども年の違う二人ですが、この頃すでに、ふたりは恋人関係にあったようです。
モンマルトルのアトリエに住むルノワールと、その隣に住居を構えたマリー。
この絵を描いた頃、マリーはすでに妊娠していて、この年の12月に私生児・ユトリロを産みます。マリーとユトリロの写真
パリ美術界最大のスキャンダル・・・ユトリロの父親はだれか・・・は、現在に至っても、結論されません。
マリーは恋多き女性ですし、シャヴァンヌ、ドガ、ルノワール、ロートレック、エリック・サティなどなど・・・
多数の男性と付き合いのあった彼女ですし、彼女は最後までこの当時の事情を語ろうとしませんでした。
ただ、当時の状況から考えてユトリロの父親は、ルノワールが最も可能性が高いとは言われています。
自らも絵を描き始めて、「 シュザンヌ・ヴァラドン 」 となった彼女の後日談には、いくつものドラマがちりばめられていて、ここには書ききれません。
ただ、ユトリロよりも才能としては抜きん出ていた(と僕は思っています)彼女が、マリーとユトリロの作品「 ユトリロの母である画家 」 として多く語られることに、僕としては、少々の不満があります。
ユトリロという画家自身が、型破りな母との相剋の中から生まれたと言っても過言ではないのですから、それも仕方ないことかも知れませんが・・・
さて、遅くなってしまいました。 《 田舎のダンス 》 です (^ ^ゞ
このモデルは、22歳のアリーヌ・シャリゴです。
アリーヌは、他にもたくさんのルノワール作品のモデルを勤め、この2年前には、あの 《 舟遊びの昼食 》
でも、犬と戯れる可憐な女性として描かれています。ところがこのアリーヌ、後にルノワールの妻になるのですが、この絵を描いた頃には、すでにルノワールと
婚約していたと言われています。
と言うことで、少々話がややこしく、ワイドショーのようになってしまいますね (^_^;)
まさに、ワイドショーで、三部作のうち二枚のモデルは後の妻アリーヌ、残る一枚「ブージヴァルのダンス」のモデルがヴァラドン。そして上の記事の筆者は「ユトリロの父親は、ルノワールが最も可能性が高いとは言われています」とまで書いている。
ま、それはともかく。「ブージヴァルのダンス」の足下にすみれの花束とタバコ(マッチ?)の吸殻が散らばっているのに注意。展覧会の解説によると(具体的な解説表現は忘れてしまったが)これは何らかの暗示であるようだ。ルノワールがアリーヌと結婚するという決断の暗示かもしれない。
この時点ではそこまでは知らなかったしぶちん俺だが、展覧会ショップで\800でダンス三部作を購入(冒頭の画像)。これも巡り会わせか。
2010年03月07日(日)
二度小用離床するも4:44起床。BShi「マイスタージンガー」バイロイト2008再生なう、「ウォルフガングの娘カタリーナ・ワーグナーの、 鳴り物入りのバイロイト演出デビュー作」「音楽祭初となるライブ収録」だそうだ。長大な作品(放送時間4:50)なので根性が必要。posted at 06:02:47
@biwaprancer おはようございます。ルノアール展とコンサートに向かう朝です。
posted at 07:16:37
ブログ更新→フォト蔵の上手な利用法/写真をカメラに貯めず、撮ったらパソコンで眺めて審査して観賞に耐える写真のみをフォト蔵にアップロード。今回みたいにブログの写真にする際にはダウンロードして使用する。http://bit.ly/bD0hqe
posted at 07:49:22
風邪薬のせいか眠かった→有田正広氏指揮クラシカル・プレイヤーズ×仲道郁代(プレイエル1839製ピアノ)。古楽オケを初生聴き、一曲目のヴィヴァルディ春の音の小ささにびっくり、仲道のピアノも(申し訳ない)ぐっと来ず、ベト4番はすっきり爽やかだが物足りず。ゴージャスな音に慣れすぎか。
posted at 19:17:09
琉球新報「普天間・国民新案 海兵隊撤退で協定 下地氏が2案説明」/下地氏は「今は本土に海兵隊を受け入れる素地がない。まず訓練移転をして、15年後にグアムやサイパンに持っていく。今は普天間の危険性除去を現実的にやるのが先だ」と訴えた。http://bit.ly/9zL8Mf
posted at 19:22:26
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